「たまねぎは茶色くしなくていいんですか?」というご質問。「豚肉にしてもいいですか?」と同じぐらいよくある質問です。確かにたまねぎを茶色く小さくなるまで炒めるというカレーの作り方はTV番組などでよく紹介されておりますし、実際インドでも「飴色のたまねぎ」的作り方は多いんです。特にプロの場合は、十中八九その作り方なので「おいしいカレーの作り方のコツ」として広く紹介されているのだと推測いたします。私の場合は、インド料理教室で今日までに、ほぼ100種類の「インドカレー」をご紹介させていただいておりますが、たまねぎを茶色く小さく炒めるレシピは一つもありません。⇒シェフのレシピたまねぎを茶色くしなくてもおいしいインドカレーはできるんです。ものすごく手間をかけなくてもおいしいインドカレーができますよ。そんなにたくさんの種類のスパイスもいりません。⇒私のご紹介するインド料理⇒インド料理でよく使うスパイス ただ、たまねぎを茶色くしないカレーは、できたての味と比較して、時間が経つにつれて、茶色いたまねぎをベースにしたカレーよりも味の変化が大きいです。ですから何日も置かないでできるだけ早く食べるようにしてくださいね。 #通常のご家庭ではその日のうちか2日目には全て消費される #でしょうからその程度であれば全く問題ありません。⇒たまねぎのみじん切りのコツ(動画)⇒まな板を使わないたまねぎのみじん切り(動画)■■■ インドの玉ねぎ ■■■インドでは赤い(紫?)のたまねぎが普通です。サラダもカレーもみんな赤いたまねぎで作ります。日本で通常売っている茶色いたまねぎはインドでは「山のたまねぎ」(たぶん北部で収穫されるからなんだと思います。)と呼ばれていて、年間で1〜2ヶ月しか流通しません。赤いたまねぎは年中売っています。⇒赤たまねぎ⇒玉ねぎ⇒インドのたまねぎ■■■ 番外編(煮込みについて) ■■■「2日間煮込んだ」とか「1週間かけて作った」カレー(主に欧風)の紹介を目に(耳に?)することがありますが、インドカレーではそういうのないです。インドカレーは、できたてを食べるのが味の面でも、香りの面でも一番おいしいと思っています。例外として、2日間かけて作るということではなくて2日目がおいしいカレー(日本だとおでんは2日目がおいしいと共通かな)「サグ(菜の花のカレー)」に関しては2日目がおいしいです。開店以来継ぎ足して使っている秘伝の焼き鳥のタレ、蒲焼のタレなんていうのもありますから、「熟成」というのは確かに存在すると思います。ですが、インドカレーで私の知る限りでは「煮込みに時間をかけて作るおいしいカレー」というのはないですね〜。 #時間をかけて煮込むという手法を否定するものではありません。インドカレーで時間のかかるカレーといえば、、、マトンは仕込むのに時間がかかります。それもせいぜい3時間かな。それも仕込みに時間がかかるわけで「煮込む」というのとは違うんです。