原宿のとんちゃん通りと明治通りの間に、東坡(トンポー)という激辛麻婆豆腐で有名なお店があります。この界隈にもう随分いるのに未だ訪問したことがありませんでした。一部では世界一辛い麻婆豆腐と言われているようだったので、激辛好きな先輩&飲兵衛班で行きました。ネットで検索してみると相当辛いようです。恐ろしい麻婆豆腐という評判も多かったので、緊張しながら行きました。 麻婆豆腐は後にとっておいて、まずは紹興酒、水餃子、キュウリのサラダ、椿の芽と卵炒めなどを注文しました。どの料理もなかなか美味しいです。少し塩気が私には強すぎる料理もありましたが、それもあって紹興酒がどんどん進みました。酔っぱらって来て緊張もほどけて来ました。 椿と卵の炒め物(左)、ジャガイモとセロリの炒め物(右) 気がつけば既に紹興酒を3本明けています。そろそろお腹も満たされた所ということで、激辛好きな先輩がお店の女ご主人に「麻婆豆腐、辛くでお願いします!」と注文しました。おいっ!酔っぱらっているだろっ!!突っ込まざるを得ませんでした。普通で辛いと聞いているのになんで更に辛くだなんて・・・ 昔はかなりの激辛マニアで鍛えていました。横浜中華街の景徳鎮でも特製麻婆豆腐をさらりと食べてしまったので、お店の人が現地仕様の辛さで食べてみる!?と勧めてくれてそれも完食できていたので、昔は辛いのに相当自信はありました。しかし、味覚が壊れてしまう気がして辛いものは程々の辛さに最近はしていたので、本当に食べられるだろうかという不安があったのです。 まあいっかと更に紹興酒を1本頼んで、結局1人1本飲むことに・・・結構酔って来ました。しかも紹興酒って1本3,000円です。もう勢いがついちゃっています。 キッチンの方に目をやると、袋に入った粉末を缶の容器に移しています。恐らく花椒だったと思います。あれをどんだけ使うんだ!?事前にネットでチェックしてみると相当な量を使うようだったのでドキドキして来ました。 徐々に麻婆豆腐作りが進んでいる様子をチラチラと横見していると、頭の中にはスターウォーズのダースベイダー登場の音楽が流れて来ました。テーテーテーテー♪テーテーテー♪テーテーテー♪テーテーテー♪テーテーテー♪テーテーテー♪ 全部テーです。 さ〜ていよいよ麻婆豆腐の登場です! ジャーンついにやって来ました。見た目・・・ダークサイドのフォースを感じます・・・・ まず一口食べてみました。おお〜全然大丈夫。いけるじゃん!、さらにもう一口・・・ズーン!ジーン!!きっ来ました。辛いというよりも強烈な痺れが舌を襲って来ました。何ですかこの痺れは、尋常じゃない痺れです。ご飯がなければ食べられません。 全身の毛穴が開きいきなり滝汗です。いったいどんだけ花椒使っているんですか。既に女の子達は脱落です。激辛好きの先輩は!?俺は一口でいいから〜とベロンベロンで使いものにならず。え〜あてにしてたのに〜しかも先輩が辛くって頼んでたんじゃん!! 食べ物残すのが嫌いなので、とりあえずライスをお代わりして、何とか流し込むます。もう既に舌の感覚はありません。味もわかりません。辛さは全く問題ない辛さなんですが、それよりも花椒による痺れが全てを支配しています。さっきまでの美味しかった他の料理の余韻など吹っ飛びました。汗と鼻水が止まりません。 負けたくねー!!訳のわからない意地が私を突き動かします。隣のグループの人達からもなぜか賞賛と声援が飛びます。更にライスをお代わりして、何度も汗を拭い、鼻をかみ、んだのか?最早スポーツの域に入っていました。 しかし、あともう少しの所でダウン。完食することができませんでした。大を頼んだんですが、殆ど私が食べたんです。しかし、もう食べられないというところまで来てしまいました。もう少し食べたら具合が悪くなる気がして、自分の体をかばい止めました。限界でした。噂にたがわぬ恐ろしい麻婆豆腐でした。 お会計は結構いいお値段でした。麻婆豆腐の大は3,000円です(小はたしか2,500円)。 敗北感に包まれながらお店を出でると、外の看板には、"東坡 中国家庭料理"と書いてありました。本当に家庭料理かよ・・・・ しかし、負けたままではいられません。かならず再挑戦して完食するつもりです。東坡 (トンポー) 渋谷区神宮前3-24-9 TEL:03-3405-9944 営業 18:00~24:00